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    不眠症の弁証と治療 その1   梅の木中医学クリニック 川又 正之
中医臨床、通巻145号 掲載 

【緒言】中医臨床137号の不眠特集で、肝郁を主体に弁証する老師の紹介があった。今回、他の老中医の弁証論治の傾向を調べるため「精神神経疾病」1)の失眠論文集から中薬論文54篇(症例報告や総論)を整理した。また不眠は西洋医学的に入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒などに分類されるが、それを中医学的にどう解釈しているかも検討した。
結果1中医の弁証分類
54名中、22名の老中医が分類を提唱するが3~10種類の開きがある。3種類は杨甲三2)で、10種類は施今墨3)である。肝のみで弁証する者が5名いた、徐名涟4)、程运文5)、裘昌林6)、王坤山7)、刘小平8)。逆に肝の弁証がないのは5名いた、杨甲三2)、贾孟龄9)、陈亦人10)、张珍玉11)、干已百12)。(表1)
表1 老中医の弁証方法(抜粋)


杨甲三2)江苏省教授
:3種類の弁証

1)心脾两虚、2)阴虚火旺 3)痰湿积淤  
→肝の弁証がない

施今墨3)北京四大名医
:10種類の弁証

1)心肾不交 2)血不上栄(心脾两虚)3)脳腎不足4)心陽亢盛5)陰虚不眠6)陽虚不眠7)胃熱不眠8)胆熱不眠9)胆寒不眠10)肝郁不眠

徐名涟4)山東省中医薬大学教授:肝から論治

1)肝火上炎で竜胆瀉肝湯、2)肝郁痰擾で黄連温胆湯、3)肝郁血瘀で血府逐瘀湯、4)血虚肝郁で逍遥散、5)腎陰陽両虚で二仙湯

結果2不眠の主要原因
弁証は種々あって、不眠の主たる原因も見解が分かれる。肝を主とする者は、前述の5名以外に7名、赵绍琴13)、莫太安14)、刘渡舟15)、孟澎江16)、王炯17)、颜得馨18)、石冠卿19)の54名中計12名いた。心腎不交(陰虚火旺)を主とする7名は、仝小林20)、黄寿人21)、藏坤堂22)、宋爱人23)、丁甘仁24)、索建兰25)、吕士君26)。痰湿を主とするのは5名で、杨旭光27)、李宇航28)、俞慎初29)、章树林30)、邓铁涛31)。瘀血を重要とするものは5名いて、毛培镐32)、唐宋33)、沉家骥34)、杨旭光27)(痰瘀互結が主)、王炯17)(肝、腎、瘀血が主)である。
結果3各弁証の治療法
代表的弁証「心脾両虚、心腎不交、肝郁化火、痰气交阻、瘀血」について老中医の治療法を調べた。(表2、□はその弁証で特徴ある生薬)
1)心脾両虚について
基本処方としては帰脾湯が多いが、邓铁涛31)は甘麦大枣汤を加味し、干已百12)は、丹参20何首烏12柏子仁15五味子10を加味している。瘀血を主に考える毛培镐32)は血府逐瘀湯を加味する。朱良春35)は甘麦大枣汤に黄耆、仙霊脾、磁石、丹参を加味して甘麦芪仙磁石汤を作っている。54名以外の張錫純36)を調べると、帰脾湯の主薬の竜眼肉、酸棗仁、茯苓に、竜骨、牡蠣、代赭石を加味して安魂湯を自作している。各処方を見ると、竜眼肉、酸棗仁、丹参、柏子仁、五味子、小麦、遠志、合歓皮、夜交藤などの心の陰血を補う安神剤の配合が必ずある。
2)心腎不交(陰虚火旺)について
基本処方は黄連阿膠湯(黄連、黄芩、阿膠、鶏子黄、芍薬)である。刘仕昌37)は黄連阿膠湯に酸棗仁湯加味し、施今墨3)は竜骨牡蠣を、仝小林20)は百合地黄湯、甘麦大枣汤を加味している。同じく、虚火が強い時は、郭士魁38)は朱砂安神丸を使用する。虚火の強くない時、藏坤堂22)は天王補心丹+何首烏20夏枯草20黄連3を使う。引火帰原から交泰丸(黄連、肉桂)を加味する者もいる(表3)。自作処方つくる者では黄連-黄芩よりは黄連-生地黄が多い(表3)。54名以外の董建華40)を調べると交通心腎方として黄連-生地黄を利用していた。表2の各処方を見ると、黄連黄芩(または黄連生地黄)で清熱(滋陰)して、滋陰養心安神として酸棗仁、阿膠、麦門冬、夜交藤、柏子仁、百合、五味子、小麦、丹参、蓮子の安神剤を入れていることが多い。
表3 心腎不交(陰虚火旺)の自作方剤、 太字は黄連―生地黄、黄連―肉桂


索建兰25)

安眠湯>黄連6生地黄15山梔子10阿膠12牡蠣20磁石20酸棗仁20肉桂3

吕同杰39)

滋陰降火湯>生地黄30黄連9百合30知母15白微15茯苓30天竺黄9蓮子4.5肉桂1酸棗仁24竜骨30牡蠣30生鉄落30

董建華40)

生地黄10熟地黄10阿膠10白芍10茯神10玄参10当帰10夜交藤15柏子仁10黄連3

3)肝郁について
一般には、肝火で竜胆瀉肝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、加味逍遥散を使い、肝
郁で逍遥散、肝血虚で酸棗仁湯などを使っている。その加味法は表2で示すが、肝血を補う酸棗仁、疏肝できる合歓皮や、遠志、夜交藤、柏子仁、丹参、麦門冬、五味子などの養心安神と、竜骨、牡蠣、琥珀、生鉄落、珍珠母の重鎮安神薬の加味がみられる。つまり清肝、疏肝、養肝と養心安神-重鎮安神の併用が多い。自作方剤では疏肝泄火安神汤、半夏枯草煎(半夏‐夏枯草で肝郁犯胃を治す)、疏郁安神湯などがあるが、安神剤は同じく配合してある。一方、赵绍琴13)の治療症例(表4)では安神薬はない。安神薬無くても加療できることを示している。
表4  安神剤無しで治癒可能だった症例


肝郁

赵绍琴

肝胆郁熱症例で小柴胡湯加減>柴胡、黄芩、川楝子、蝉退、白僵蚕、姜黄、大黄、竹茹 

痰濁

邓铁涛

温胆湯に胆南星10、素馨花10(清熱行気止痛)を加味して治癒。

章树林

化湿通衛湯>威霊仙15香需10木賊草10法半夏10羌活7独活7薏苡仁30附子10で治癒

瘀血

胡毓恒

帝切後から不眠10年>膈下逐瘀湯+牡丹皮10香附子10延胡索10郁金10旱蓮草20牡蠣20で治癒(牡蠣は平肝潜陽するが正確には安神作用はない)

4)痰气交阻について
基本処方は温胆湯(半夏、枳実、竹茹、陳皮、茯苓、甘草、生姜)である。加味としては表2のように、藏坤堂22)は黄芩10遠志1胆南星10灯心草3を加味する。郭士魁38)は遠志10天南星10石菖蒲10を加える。李宇航28)は失眠基本処方に僵蚕二黄散を自作しているが、三者ともに遠志(去痰安神)がある。干已百12)は温胆湯に酸枣仁30竜骨20山楂子5天竺黄12石菖蒲12白僵蚕12姜黄10天竺黄10を加味するが白僵蚕、姜黄も使用している。その他の老師の処方でも、養心安神薬(遠志、酸棗仁)の配合が多い。ただ、邓铁涛31)の症例では、温胆湯加味があるが、この中に安神剤はない。章树林30)も化湿通衛湯加味で治癒しているが安神薬はない(表4)。
5)瘀血阻絡について
瘀血の基本治療は、血府逐瘀湯、通窮活血湯を主とする。毛培镐32)は難治性の不眠には駆瘀血剤が有効としてすべての弁証に血府逐瘀湯を加味して、瘀血不眠には通窮活血湯+血府逐瘀湯+酸棗仁12石菖蒲12茯苓15白芷10丹参20を使う。邓铁涛31)も瘀血ある者には弁証+丹参18とする。沉家骥教授34)は酸棗仁湯加減で加療して久病入絡で少量の莪朮、三稜いれる。安神薬は酸棗仁、丹参、夜交藤、磁石、竜骨、牡蠣、朱砂などがある。ほとんどに安神薬あるが胡毓恒41)は安神剤無く加療している。(表4)
結果4各老中医の弁証分類と睡眠パターン
弁証分類を提示している老中医の中で、睡眠パターンを少しは考量した弁証をしている老中医は6名あった(表5)。
表5  睡眠パターンを考量した弁証  太字;睡眠パターンに関係する症状

 

心脾両虚

心腎不交、陰虚火旺

痰熱

杨甲三教授2)

入眠容易だが中途覚醒

入眠困難易覚醒

心煩不眠

邓铁涛教授31)

寝ても覚め易い、夢多

 

入眠難or全不眠

干已百教授12)

夢多。易覚醒

不眠で健忘、

入眠難、or全不眠

施今墨3)

不眠or夢多or易覚醒

入眠困難、心煩夢多

 

贾孟龄9)

不眠で夢多い

夜通し不眠

 

张珍玉教授11)

入眠できない

入眠不可、易覚醒

覚めると寝にくい

老中医の睡眠パターンを要約すると心脾両虚では「入眠は容易だが中途覚醒する、夢が多い。中途覚醒すると再び眠りにくい。時には入眠不良もある」心腎不交、陰虚火旺、痰熱不眠は「入眠は困難。断眠多い、酷い夜通し眠れない。」となる。
【考察】54編の失眠論文中、22名が弁証分類を提示し3~10種類の幅がある。弁証の中で、肝郁を主とする老師は54名中12名、肝のみで弁証分類する者も5名いた。(結果1.2)その根拠を刘渡舟15)は「少陽胆経は営衛気血陰陽の伝達の中枢であり、少陽の気機が不利になると気機不暢になり陽は陰に入れなくなり不眠になる。」という。心腎不交を主とするのは7名で、南京中医药大学创始人、宋爱人23)は「痰濁不眠、心脾両虚もあるが基本病機は心腎不交」とする。痰濁を主とするのは5名。邓铁涛31)は「虚では心脾両虚、心胆気虚、心腎不交が多い。実では痰熱、内火、瘀血があるが痰湿が最多」とする。瘀血に重点置くものは5名。国家级名中医唐宋33)は「不眠には虚と実がある。陰陽両虚、気血両虚、痰濁、気滞郁化火だが、実では瘀血が重要因素である」とする。肝郁が多い傾向があるが、どれを主にするかは個人の経験値が大きいようだ。
治療法を概括すると心脾両虚、心腎不交には養心安神剤が必ずある(表2)。原因が心陰血不足であり、それを一義的に治療する必要があるからであろう。しかし肝郁は疏泄失調が一次的原因で、二次的に心神失養になる。痰濁阻滞も二次的に心神失養になるので、いわば間接的な心神失養であり、安神剤無くても加療できることがある(表4)。瘀血の場合、久病入洛でなることが多いので安神剤必要が多いが、胡毓恒41)の症例のように、術後から起こる場合は、一次的原因であり安神剤無くても加療できる事もある(表4)。対照的に、唐宋は安神定志のためにあらゆる弁証に「朱砂,琥珀,夜交藤、百合,合欢皮,酸枣仁、竜骨、牡蠣」を標治として常用する。老中医の特徴的な方剤や加味方は表2と結果3にまとめた。追加参考になる意見としては、毛培镐32)は「頑固な不眠は久病入絡があり活血がいる」とする。朱良春35)は頑固な不眠には蝉退5がよいとする(表4の赵绍琴も使用している)。杨旭光27)は「老人の不眠は津液が停滞して痰濁になり、痰瘀互結が多い」としている。治療では石冠卿19)は安神薬では夜交藤が最も効果がよいとする。実際に中国の現場でも夜交藤の使用は多い。贾孟龄9)、干已百12)は各弁証に酸棗仁を必ずつけ加えている。ただし使用する場合は炒酸棗(火であぶって殻を割ル)にしていないと、効果は薄い。
睡眠形式では、心脾両虚で入眠容易とする者がいるが反対意見もある。断眠(易
覚醒)については弁証と関連できるものはなかった(表5)。一般に睡眠パターン
で区別していないことがわかる。むしろ「軽いものは入眠困難、寝てもすぐ醒
める、醒めた後寝にくい、時に寝たり時に醒めたり。重症は夜通し不眠」と考
える老師が多い(高东艮42)、藏坤堂22)、王亚龙43)、沉家骥34))。

 

 

表2 老中医の治療方加減方 
(太字は養心安神剤、下線は重鎮安神剤、□はその弁証で特徴ある使用中薬)


心脾両虚

邓铁涛

帰脾湯+甘麦大枣汤

干已百

帰脾湯+丹参20何首烏12g柏子仁15五味子10竜骨牡蠣30

毛培镐

帰脾湯+血府逐瘀湯

朱良春

甘麦芪仙磁石汤:甘草6淮小麦30炙黄芪20淫羊霍12五味子6灵磁石15枸杞
子12丹参12远志6茯苓15+全不眠なら蝉退5加味

張錫純

安魂湯:半夏15茯苓15竜骨25牡蠣2520竜眼肉30代赭石20

藏坤堂

帰脾湯+合歓皮10夜交藤30陳皮5

杨甲三

帰脾湯+珍珠母、山梔子

心腎不交

刘仕昌

黄連阿膠湯合酸棗仁湯:酸棗仁、知母、茯苓、黄連、阿膠、麦門冬、夜交藤柏子仁珍珠母、牡丹皮

施今墨

心陽亢盛:黄連阿膠湯+竜骨牡蠣

仝小林

気陰両虚:黄連阿膠湯+百合30生地黄30五味子9五倍子9浮小麦30太子参15酸棗仁30

干已百

陰虚火旺:黄連阿膠湯+丹参2030知母10

郭士魁

朱砂に変えて酸棗仁15+黄連10当帰10生地黄12甘草6

藏坤堂

天王補心丹+何首烏20夏枯草20黄連3

唐宋

陰陽両虚:六味丸合交泰丸+安神薬

吕同杰

滋陰降火湯:生地黄30百合30知母15白微15茯苓30天竺黄9蓮子4.5黄連9肉桂1酸棗仁24竜骨30牡蠣30生鉄落30

肝郁

徐名涟

竜胆瀉肝湯+柴胡12牡丹皮9酸棗仁30石菖蒲12遠志9竜骨牡蠣30琥珀10

王炯副

柴胡加竜骨牡蠣湯+半夏10酸棗仁15夜交藤30遠志10白芍10蒼朮15

吕同杰

柴胡加竜骨牡蠣湯+生鉄落30大黄9

胡毓恒

加味逍遥散+酸棗仁10太子参12

刘仕昌

逍遥散加減(柴胡、当帰、丹参、酸棗仁、柏子仁、合歓皮、夜交藤

干已百

酸棗仁湯+丹参12竜骨20牡蠣20芍薬12麦門冬12五味子10

莫太安

疏肝泄火安神:牡丹皮10山梔子10合歓皮10炒酸24夜交藤24柴胡5竜骨30牡蠣30

朱良春

半夏枯草煎:姜半夏12夏枯草12薏苡仁60珍珠母30

王坤山

疏郁安神湯:柴胡10白芍10茯苓15郁金15夜交藤15合歓皮10酸棗仁10当帰10珍珠母20

痰气交阻

藏坤堂

温胆湯+黄芩10遠志10胆南星10灯心草3

郭士魁

温胆湯+遠志10天南星10石菖蒲10

李宇航

僵蚕二黄散:白僵蚕10姜黄6天竺黄3蝉退6遠志10合歓皮15

干已百

温胆湯+30竜骨20山楂子5天竺黄12菖蒲12白僵蚕12姜黄10天竺黄10

毛培镐

痰熱不眠には 温胆湯+血府逐瘀湯+竜骨15牡蠣15

胡毓恒

温胆湯+酸棗仁10党参12竜骨15牡蠣15

张珍玉

痰热:温胆湯+桔梗6白朮9遠志6蓮子9甘草3

刘仕昌

二陳湯+枳実、竹茹、遠志、酸棗仁、柏子仁、丹参、夜交藤

瘀血

毛培镐

通窮活血湯+血府逐瘀湯+酸棗仁12石菖蒲12茯苓15白芷10丹参20

邓铁涛

失眠患者兼有淤血者很常见+丹参18

沉家骥

酸棗仁湯加減、久病入絡で少量の莪朮、三稜            

颜得馨

瘀血:血府逐瘀湯+磁石9

傅桂茂

通窮活血湯+竜骨20牡蠣20

唐宋

血府逐瘀湯+酸棗仁30夜交藤30竜骨30牡蠣30朱砂3

参考文献
1)吴大真:精神神経疾病、科学技術文献出版社、北京市、2004年
この本中の文献は筆者、タイトル、ページ数を示した。
2)杨甲三、针药并用治失眠、p161~p162。    3)施今墨、辩证分型治失眠、p171~p174
4)徐明涟、调肝法治疗顽固性失眠、p186~p189    5)程运文、失眠从肝论之六法、p92~p95
6)裘昌林、注重心肝,综合调理治疗失眠p107~p109 7)王坤山、从肝辨治失眠的经验、p175~p179
8)刘小平、顽固性失眠从肝辨治体会、p198~p200  9)贾孟龄、治疗不寐证的治验、p42~p44
10)陈亦人、治疗失眠经验、p149~p151   11)张珍玉、辨治失眠经验、p158~p160
12)干已百、辨证论治治疗失眠、p194~p197   13)赵绍琴、小柴胡法治肝郁失眠、p75
14)莫太安、疏肝泄火安神汤治疗不寐、p88~p89
15)刘渡舟、小柴胡汤调畅气机治失眠、p101~p102  16)孟澎江、重调心胆疗失眠、p105~p106
17)王炯、治疗失眠经验、p122~p124   18)颜得馨、气血辩证论治失眠、p125~p127
19)石冠卿、从肝论治失眠、p128~p129
20)仝小林、黄连阿胶汤治疗脑部阴虚火旺之失眠、p110~p111
21)黄寿人、滋阴清心法治疗失眠、p112~p113    22)藏坤堂、失眠証治、p114~p116
23)宋爱人、阴阳辩证治疗不寐、p130~p135    24)丁甘仁、治疗失眠证经验、p155~p157
25)索建兰、安眠汤治疗失眠、p202~p203    26)吕士君、滋阴抑火汤治疗失眠、p214~p215
27)杨旭光、从痰瘀论治老年人失眠验案二则、p26~p27
28)李宇航、自拟验方僵蚕二黄散治疗失眠、p48~p50
29)俞慎初、化痰清热勿忘养心、p71~p72  30)章树林、自拟化湿通卫汤治疗不寐、p96~p98
31)邓铁涛、治疗失眠的经验, p163~p166  32)毛培镐、顽固性不寐从瘀论治四则, p29~p31
33)唐宋、辨病机,审证求因,标本兼治治疗失眠, p183~p185
34)沉家骥、酸枣仁汤加味治疗失眠, p192~p193
35)朱良春、治疗顽固失眠的用药经验和特色, p142~p145
36)張錫純:医学衷中参西録、p44~p45、河北科学技術出版社、石家庄、2001年
37)刘仕昌、治疗失眠经验, p180~p182   38)郭士魁、辩证分型治疗失眠, p138~p141
39)吕同杰、失眠证治经验,p167~p170   
40)王永炎:董建華医学文集、p489、北京科学技術出版社、北京、2000年
41)胡毓恒、治疗不寐七法,p78~p82   42)高东艮、谈中医对睡眠与失眠的认识,p11~p13
43)王亚龙、治疗失眠验案,p152~p154

結語>1)老中医の不眠論文54編を調べると、弁証分類は3~10種類の開きがある。肝が主は12名、心腎不交が主は7名、痰湿が主は5名、瘀血が主は5名であった。2)心脾両虚、心腎不交では養心安神剤は必ず必要だが、肝郁、痰湿、瘀血による不眠の場合は、二次的に心神失養になるので安神剤なくても加療できることがある。老中医の具体的治療は表2に示し結果3でまとめた。3)睡眠形式(入眠障害、断眠)で不眠を分類している老中医はいなかった。「軽症は入眠障害または易覚醒で、重症は夜通し不眠」とみる意見が多い。

 
 
 
 
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